はるかなる山

    日高山脈 1736m  2006.7.22  曇り  単独
      神威山荘より峠越えペテカリ山荘より


    7/21小樽から浦河へ荻伏市内から上野深、未舗装の林道を50分神威山荘まで250km。
たった一人の淋しい登山。北海道の大自然の中に熊におびえながら、遠い道を、ひたすら登る。

コース&タイム
7/21 (金)  晴れ後曇り 神威山荘より下る900m林道分岐登山口発11:30〜シュオマナイ川渡渉〜旧林道を(渡渉すると直ぐに左に沢がある)歩き、目指す峠越えの沢に入る〜二股を左〜滝12:10〜沢を登り水かなくなるころの二股を右へ〜笹薮の急登〜峠12:50〜ペテカリ林道12:50〜ペテカリ山荘15:00着
7/22 (土)  晴れ後曇り 山荘発3:30〜1050m峰5:10〜1285m峰6:10〜最低鞍部7:45〜頂上9:05/9:30〜最低鞍部10:20〜1290m(展望台)10:35〜1150m峰11:25〜ペテカリ山荘着13:37(泊)
     行動時間  登り:5:35   下り:4:07
7/23 (日)  小雨 ペテカリ山荘発10:40〜ペテカリ林道分岐12:00〜右折渡渉〜峠越え〜神威山荘P登山口着14:40
ここから明日のニペソツ山に向けて糠平温泉まで250kmを走る。


 ペテカリとは、アイヌ語でペッ・エ・カリ=そこで回っている川から来たらしい。
 ペテカリ・ヘッピリガイ・シュオマナイ川・コイカクシュシピチャ川等アイヌの昔から近寄れない地域だったのか。
 はるかなる、遠い山「ペテカリ」日本山岳史上最後尾に登攀された山、それも冬季、残雪期に登頂された難攻不落の山です。                                                         今でもA級5つ星、難関の山、ペテカリ林道から直接入れず、神威山荘から渡渉し、標識のない峠越えもあり、簡単には、登山者を引き寄せない山である。 これまでの百名山、地元の山は、標識もあり、心配なく登れたが、ペテカリとカムイクは、二百名山のなかでも難攻の山である。 それ唯、大自然の中、山頂を制したときの感激は、また趣が違う。誰もいない一人、熊が、滑ったら、間違ったら、慎重に登る。                                                                                7/21小樽に早朝4:30着。札樽自動車道〜 札幌へ、倉田さん宅により、最終コースの点検し途中まで案内をいただく。R235浦河に入る。ここから40kmである。荻伏から元浦河を進む、上野深集落からは砂利20kmで神威山荘。 900m下の二股登山口(前文で記載)   ・シュオマナイ川渡渉・沢二股を左・滝・さらにツメル再び二股今度は、右へ峠を右、そして下る。笹薮〜沢〜出口も笹薮〜 ヘッピリガイ川渡渉〜ペテカリ林道〜ここを良く確認しておく〜ペテカリ橋を渡りペテカリ山荘(林道所要時間1:20)                     山荘では、19:00日暮れ時、可愛い鹿が山荘前に歓迎に来てくれた。(翌日も来てくれた)                                                                               7/22 早朝3:30山荘の裏の登山口よりいよいよ出発。今日は、降らないだろうか、ヘッドランプを頼りに樹林帯を快適に登る。突然、前方に熊が、ビックリ足が動かない。動かない。おかしいしばらくして恐る恐る近づく、何のことはない、倒木、切り株の跡、暗くてわからなかったのだ。あぁ良かった。知らない山の単独登山、誰もいない。峠越えも、山荘宿泊も、今登っているのもたった一人なのだ。          
 4時頃から白々としてきた。1050m峰には5:00頃、1293m峰、そして1301m峰とコブ又コブの連続を踏破、展望台1301m峰には、4時間後の7:20頃、やや曇り、暑い最低鞍部を越え高度差500m最後の登り,あいぎあいぎ登る。まだか、でた、写真で見た看板9:00頂上に着いた。 視界がきかない。雨の心配、時間も気になる。余裕をもって感激をしていられない。軽い食事をとり下山、登りもそうだったが、細く見え隠れする登山道もあるが、慎重に行けば間違うことはない。ペテカリ山荘着13:37  所要時間は登り5:30  下り4:00だった。
 山荘で急いで荷をパッキングし今日中に峠越えをと思い、ペテカリ林道を歩き渡渉地点まで行ったが、登り口を発見できず、やむを得ず引き返し、山荘に泊まることとした。
 今晩の山荘は、昨日とは打って変わり、三木さん夫妻、鳥取の夫婦、それにガイド付の4名と9名も宿泊、林道からの入り口を教えてもらった。
 7/23  山の朝は早い。4時には、1パーティを残し雨の中、登山口へと向かった。 私は居残るが、小雨、渡渉が気になる。増水していたら? 今度は、峠の入り口は、と思い、再挑戦したがやっぱりわからづ、はづかしいかな、再び山荘に引き返す。舞鶴の奥さんに良く聞いているうちに、男性の登山者が山荘に到着。直ちに事情を話し、聞いた。自分も間違いやすいところなので、よく見てきた。図を描いて丁寧に説明してくれた。勇気百倍、今度こそは、あったあった、ようやくわかりました。教えてくれた方に、又前日から説明をしていただいた皆さんに感謝。本当にありがとう。私は、渡渉地点を誤っていたこと、渡渉して直ぐに登山口だったような錯覚、林道から右まっすぐの川原を捜していたこと。いずれにしても誰もが間違うことがない道を勘違い、錯覚で間違ってしまった。一生の不覚であった。かくして、峠越えをして雨が降っていたものの増水もなく神威山荘Pに到着、急いで明日のニペソツ山、糠平温泉に向かう。


神威山荘 登山口ここより900m下がる

ペテカリ登山口 左側から登る

見えたペテカリ頂上までは曇り

峠越えするとき二股から上部

ベッペリガリ川渡渉地点

Copyright (C) 2006 Y.Hasegawa All Rights Reserved.