遥かなる山
 カムイエクウチカウシ山
          ( カムイク山 八の沢ルート
     1,974.4m  2006.8.19〜8.25  倉田・長谷川
     天候:曇り 水量やや多 
     1/25000  札内川上流  中札内村
  長大なコース、沢登り、渡渉の山、熊の出没に脅えながら誰もいない頂上を目指す、一寸では、座を渡してくれないテント泊の1泊2日22:00時間に及ぶ山であった。

   

   
 折角苦労して6:25時間かけてたどり着いた頂上も何の標識も無く視界も利かず、残念、

札内川の渡渉、昨日は、増水後、水量が引かず足止め、ようやく今日21日七の沢出合より渡渉をはじめる。

三つ股の滝 中央の滝右手上部より巻き道がある。ここより八の沢カール手前まで滝の連続。
  コース&タイム
8/19(土) 晴 新潟港10:30  新日本海フェリー
8/20(日) 晴 小樽港4:10〜十勝清水〜帯広〜R236〜中札内〜日高山脈山岳センター(泊)
0155-69-4378この日は、札内川増水のため八の沢は、渡渉できず。一日延ばす。 300km
8/21(月) 晴
        徒歩+渡渉=5:10
日高山脈山岳センター8:30〜札内川ヒュッテ前(トンネル前)車止め8:50/9:10〜林道(徒歩)〜七の沢出合(登山口)11:20/12:10〜渡渉〜八の沢着(テント泊)15:10
8/22(火) 晴のち曇り
       沢登り+尾根道+林道=17:00
八の沢出合テント発3:20〜三つ股滝6:15〜八の沢カール8:00/8:35〜カムイク頂上9:45/10:10〜八の沢カール11:07/11:20〜八の沢出合テント15:00/15:40〜七の沢出合(登山口)18:25/18:40〜林道〜ヒュッテ前P20:10〜日高山脈山岳センター(泊)
8/23(水) 小雨 日高山脈山岳センター5:50〜帯広〜上士幌町〜十勝三つ俣〜石狩岳登山口7:30/8:00〜石狩岳頂上〜登山口〜糠平温泉(泊)   532.9km
8/24(木) 曇り 糠平温泉〜上川〜旭川〜札幌〜小樽港9:00/10:30 8315.5km
8/25(金) 晴 新潟港着6:00
遥かなるカムイク、今、船は、神威岬、晴れて波静か、穏やかな航海である。念願のカムイク登頂を果たしホッとし、凱旋兵の気分である。ぼんやり蒼い海を眺めている無我の境地である。昨日の石狩岳は雨だった。八の沢の高知のパーティは、今日は、カールを頂上を目指しただろうか。3回目と言うからきっと登攀したことと思う。 カムイク登山を振り返ってみます。                                             8/20早朝、小樽に入り,帯広から中札内に入る。途中倉田さん宅に立ち寄りコース、他の打ち合わせ、結果本日は、一昨日からの豪雨で沢が増水のため登山延期とする。そのため小生は、日高山脈センターに宿泊する。
8/21札幌の倉田さんの到着をを待って、林道を徒歩(ヒュッテ前より)七の沢出合(「日高横断道」の長大なコンクリートの橋の下方の登山口)から札内川本流を八の沢がさしているところまで遡行する。沢の水量は、やや多い。広い沢を20〜30回も繰り返す。途中ところどころ巻き道にも入るが、荒れているため渡渉が早いところもある。水流が多く、2〜3箇所は、腰までつかる。ポーチもずぶ濡れである。八の沢出合テント場も倉田さんでなかったら分からなかったかもしれない。テント設営、食料で匂いのするものは、熊を誘引するので川原に置く。早めに就寝、人気はないが、沢の音がうるさく、時に夕立かとも勘違い。深い眠りにならない。
8/22八の沢テント発3:20 ライトを頼りに歩く。30分程で道がなくなり手間取る。残雪のトンネルを越えると三股である。三股には、6:00頃通過したものと思う。三つの滝の真ん中の滝の右手奥に巻き道がある。八の沢カールには、8:00着。途中0:30ロスあり。所要時間4:10. 三股からは、急登、岩場、滝又滝の連続である。どの滝も景気良く落ちている。滝を巻きながら、又トラバースしながら三股から約2:00広いカールに出る。福岡大の遭難碑の前で手を合わせる。ここで登山口に履き替える。カールに到着した瞬間ガスがかかってきた。カールまでの滝は、落ち着いて慎重登れば怖くない。良く見れば、テープ、ロープ、ケルン等あり、道も大きく外れることはない。カールまでは、沢登り、渡渉である。カールを8:35発、草つき、笹薮の急登を登り、稜線にたどり着く。更にハイマツの尾根を3〜4箇所越え、頂上に9:45着。カールから1:10要した。感激の一瞬であるが視界が利かず、三角点があるのみ。ガスが濃くなってきたので10:10下山。カールには11:07(0:55要す)休憩後八の沢出合を急ぐ。カール〜頂上間は、熊の糞、掘り起こした後が無数にあり、畑を耕しているようだ。当然のことだが、七の沢からは、笛や鈴を鳴らしながら、熊除け対策をした。八の沢テント場には、15:00(所要時間3:35),テント場で初めて高知から来た3名のパーティに会う。テント撤収後、又重い荷物を背負って15;40発、中ノ沢出会い16:50,難関の雪渓も踏破、昨日より若干水量が多くなったような気がする。再び渡渉の連続を繰り返し、下山を急ぐ。ようやく七の沢出合に着いたのは、18:25でした。これより林道をランプを頼りに二人でてくてく歩く、疲労困ぱい。ヒュッテ前Pには、20:10(所要時間1:45)ここで倉田さんは、札幌へ、私は、再び日高山脈山岳センターに宿泊。ここは、シャワー、ガス、電気、水、シーツも出してくれる(@2.000)夜分ではあるが食事をすることが出来た。明日、23日は、石狩山に登る予定、朝5:00には、出発予定支度をして、急いで就寝。
今日、ここまで同行願った倉田さんには、感謝感激である。これまで何回も連絡、電話頂き、又当日もおのぎりまでもいただき、有難いかぎりである。私一人では、とても登れなかった山である。


札内川ヒュッテ前
のトンネルこの手前

八の沢出合テント場
他に誰もいない

八の沢渡渉
〜カール間

水量の多い八の沢
、、

カール、福岡大生熊にy理3名が犠牲

地元日高山岳センターの登山ガイドより
 ・事前に良く連絡し、(がけ崩れ等で通行できないことがある。)登山道の整備がなされておらず、稜線上も踏み後程度、若しくは、ブッシュ漕ぎを強いられるところが多い。・登山道も沢を渡渉してから尾根に取り付くものも多く、増水時は、注意を要する。 ・指導標は、ほとんど無く、地形図を読み、ルートを探すことが必要。事前調査が必要。・経験の豊富なリーダーのもとで登山することを奨める。・山小屋や避難小屋も少なく、テント場もカール等を除いてはあまり無い。・夏場は、水補給の心配もある。



八の沢カール

八の沢ロープ

カール手前の滝

雪渓

・ルートファィテングや気象条件に合わせた状況判断。・他の山域に比べ入山者の数も少なく、登山情報も乏しい。・更にヒグマ対策も必要 ・単独登山は出来るだけ避ける。 ・カムイクは、八の沢そのものがルート。巻き道も大きく外れないように注意していけば大丈夫。


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